
簡単・合理的な工法で工期を短縮
プライムトラスのギャングネイルトラスは工場で製造するので、現場での加工が不要です。現場では、設計図通りにトラスを並べ、釘・金物で止めていくという工法のため、作業が簡単で効率よく施工できます。
人的コストや材の無駄を削減
現場での加工を伴う従来の工法と比べ、工期が短く、現場作業が容易ですから、人的なコスト削減に。また、規模の大きな建物を従来の木造工法で建てる際、小屋梁や母屋などに高価な特注サイズの大断面集成材が必要な場合もありますが、トラスシステムならば不要です。
さらに、ギャングネイルトラス本体は工場生産のため、現場で生じる廃材が減少しますので廃材の処理コストも削減できます。
複雑に見える寄棟もスムーズに
一見複雑に見える寄棟屋根も、トラスを利用することにより、一般的な木造軸組工法(タルキ方式)と比べて作業時間を大幅に短縮できることが、実際の工事の検証で確認されています。工場生産された寸法通りのトラスを並べていくことで、スムーズかつスピーディに施工できます。
トラス方式とタルキ方式の比較
下の現場では、寄棟の配付け部分もジャックトラス(配付けトラス)と呼ばれるトラスを利用。寄棟の隅部までトラスにすることにより、屋根面と天井面を同時に構成し、一層の施工性向上を図っています。

手間のかかる寄棟屋根も短時間で施工可能
- 寄棟部をトラスで構成する場合もタルキを併用する場合も、ガーダートラスと呼ばれるトラスが必要となります。
- ガーダートラスとは、他のトラスやタルキなどの構造部材を支持するトラスを総称し、それぞれ構造計算の上、2枚合わせ、3枚合わせなどの仕様が決定されます。
- このガーダートラスはL字型やT字型など、物件に直交するトラスやタルキを受ける場合にも使われます。
- 上の現場ではトラスの張り付けに3人、吊り上げに1人、クレーンのオペレーター1人の計5人が従事し、3時間で完了。搬入されたトラスの製造には延べ35時間掛かり、工場製造から架構までの延べ作業時間は50時間となります。
- この屋根形状をタルキ方式で架構した場合を試算すると、部材の前刻みに2人で1日、現場作業が大工4人で2日はかかり、延べ作業時間は80時間となります。トラス方式を採用したことにより、延べ時間で30時間、約3.8人工(38%相当)削減されたことになります。
- トラス方式では材料の削減も可能。トラス方式の場合全ての部材が204材(2×4)で製造されるのに対して、タルキ方式で架構した場合はタルキには206材(2×6)、棟木・隅木には208材(2×8)が必要となります。
- 上の現場の使用材積はトラス方式の2.2m3に対し、タルキ方式での試算結果は2.9m3と0.7m3余分に材料が必要となります。
- トラス方式は半完成体で搬入されるため、現場での端材が0.01m3とほとんど出ません。
これに対して、タルキ方式では1カット15cm程度の端材が発生すると仮定すると、屋根架構で0.45m3程度の端材が発生する計算となりました。使用材積の削減に併せ、廃材処理コストの削減を図れることもトラス採用の大きなメリットといえます。
方式別比較表
方式 |
トラス方式 |
タルキ方式
|
延べ作業時間 |
50時間 |
80時間
|
使用材積 |
2.2m3 |
2.9m3
|
廃材量 |
0.01m3 |
0.45m3
|
※JWTC(日本木質トラス協議会)の検証による。
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