プライムトラスの木質トラスは、ツーバイフォー工法だけではなく、木造軸組工法の建物から、RC(鉄筋コンクリート)造やS(鉄骨)造との混構造など下部の構造を問わず幅広く対応します。また、寄棟や切妻はもちろん、マンサード屋根や陸屋根、R屋根など様々な屋根形状に対応可能です。そのため、小規模な住宅から中大規模の非住宅用途、大空間を必要とする畜産・農業施設まで幅広い用途で活躍しています。

トラスシステムは中大規模建築だけでなく、住宅規模の建物にも有効です

トラスシステムを用いることでスケルトン・インフィル(SI)を容易にします。建物をSI化することにより将来、不要になった内部壁を取り除くことが容易になり、結果としてリフォーム、リノベーションの幅が広がります。また、小屋組みだけでなく、床組みへもトラスを用いることで1、2階すべてがSIとなり、よりリフォームの自由度が増します。
今後変化していくであろうライフスタイルに建物も変化させていくことが容易となります。

また、コンバージョンと言われる店舗などへの用途変更もしやすいので売却の際にも有利となり、建物の寿命を伸ばすことに繋がります。
建物の寿命を伸ばすことが出来るということは、建物の価値が上がることにつながります。建て替えによる産業廃棄物を減らすことは、地球環境の維持にも貢献します。
戸建て住宅に限らず、アパートなどの賃貸物件においても隔壁を取り払い2室を1室に変えるなど借り手のターゲットを変えることができるので時代に合った運用を行えるようになります。

トラスシステムは、工場で加工された部材を現場で組み立てる様式なので、同一仕様における現場毎の品質のばらつきを最小限に抑えることが出来ます。同じ木質トラスにおいても、釘打ちによって構成される合板ガセットに比べ、ギャングネイルでの接合は初期変形も小さく安定しています。壁組もパネル化することで、より品質の安定化を図れます。

また、トラスシステムの最大の特長である工期短縮、廃材の抑制が、人材不足の解消と建設コストの削減へ直結します。工期の短縮は雨濡れリスクの軽減となり、クレーム処理等の費用と時間の軽減へ繋がっていき、トータルコストの削減を実現します。

小屋組をトラスシステムで構成した場合、屋根梁を省略することができ、各トラスに屋根荷重を分散し、安定性の高い建物となります。高い位置の重量物がなくなりますので耐震性にも有利に働きます。荷重を分散するので、積雪荷重が多くなる多雪地においてその効果をより一層発揮します。

中大規模になりやすい非住宅用途にて最大限の効果を発揮します。

1923年(大正12年)の関東大震災をきっかけに、中・大規模となりやすい公共建築物の多くはRC造やS造を前提とされてきました。
我が国では、2010年(平成22年)施行の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」通称「木促法」をはじめとして建築基準法およびその告示改正を幾度と行い、段階的に規制の緩和と技術基準の規定化が行われており、対象も公共建築物から建築物全般へと国策として木造化を進めています。

今後も、建築物の生涯CO2排出量の算出を義務化する制度を日本政府が検討しているなど、ますますカーボンニュートラルへ向かって建築物の木造化が進んでいくと思われます。これは日本のみならず世界的潮流になっています。

中・大規模木造を実現するには、いくつかの代表的工法が思い浮かびます。
その一つは大断面集成材工法(Heavy Timber Construction)ですが、競技場や体育館など大規模な建物を可能にするなど設計の自由度は高いですが特殊工法が多く、設計には専門の知識が必要になるなどそのハードルは高くなります。

トラスシステムは、枠組壁工法用製材を主に用いるLight Frame Constructionと言われる工法で、ある程度の制約はありますが従来の木造設計に近く、そのハードルは低くなります。
また、必要に応じた構造と適切な部材選択をすることで設計期間の短縮も、建設コストの削減も可能になります。

柱のない大空間や、スケルトン・インフィルをかなえられるプライムトラスのトラスシステムならば、公共建築物にも、大いに力を発揮します。そして、介護・福祉施設、保育園や幼稚園などの文教施設、工場や倉庫など、幅広い建築物に採用されております。
また、地域産材など国産材を使用したトラスのご提供も実績があり、お客様のさまざまなご要望に対応しています。

プライムトラスのトラスシステムは牛舎、豚舎、鶏舎、野菜工場、機械倉庫等の畜産関連施設や農業施設など大空間を必要とする建物を可能にします。

畜産関連施設など、耐久性が求められる場合は一般住宅で使用するおよそ2倍の亜鉛メッキ付着量を持つギャングネイルプレートを使用して対応していますので、ふん尿処理施設などアンモニアや酸が発生する環境でも使用可能です。

施設を断熱性や保湿性を持つ木造建築とすることで、温度変化や湿度変化が柔らかくなり、環境ストレスが軽減されます。飼育する家畜の環境ストレスを軽減することで、品質や生産性が向上するとの報告があります。これは世界的潮流となっている 「アニマルウェルフェア」 の動きで、日本は遅れているといわれていますが、農林水産省が普及に努めています。また、中で作業をする人のストレスも軽減されると言われています。

鉄骨に比べて木材はその製造時に排出するCO2の量が少なく、木材自体がCO2を固定化している材料です。その木材を使用することは環境負荷の削減(カーボンニュートラル)に貢献します。
建設時に溶接工などを必要とする鉄骨造に比べ、木造は大工さんのみで施工可能なので工程管理が容易になります。鉄骨造に比べて固定資産税が低いなど、条件によっては木造化することでランニングコストを抑えることも可能です。

ギャングネイルトラスとあわせて、土台、柱、桁、筋違い等の構造部材を一式まとめて供給可能です。条件によりますが、間口15m程度まで中柱は不要。間仕切り壁のない大空間となり、使いやすい施設を実現できます。中に柱があれば、さらに広い空間も可能となります。
トラックに積載できない大きさの場合、工場で分割した大きさのトラスを製作し、現場で繋ぎます。