トラスシステムを用いることでスケルトン・インフィル(SI)を容易にします。建物をSI化することにより将来、不要になった内部壁を取り除くことが容易になり、結果としてリフォーム、リノベーションの幅が広がります。
また、小屋組みだけでなく、床組みへもトラスを用いることで1、2階すべてがSIとなり、よりリフォームの自由度が増します。
今後変化していくであろうライフスタイルに建物も変化させていくことが容易となり、建物の寿命を伸ばすことに繋がります。
建物の寿命を伸ばすことが出来るということは、建物の価値が上がることにつながります。建て替えによる産業廃棄物を減らすことは、地球環境の維持にも貢献します。
戸建て住宅に限らず、アパートなどの賃貸物件においても隔壁を取り払い2室を1室に変えるなど借り手のターゲットを変えることができるので時代に合った運用を行えるようになります。
トラスシステムは、工場で加工された部材を現場で組み立てる様式なので、同一仕様における現場毎の品質のばらつきを最小限に抑えることが出来ます。同じ木質トラスにおいても、釘打ちによって構成される合板ガセットに比べ、ギャングネイルでの接合は初期変形も小さく安定しています。壁組もパネル化することで、より品質の安定化を図れます。
また、トラスシステムの最大の特長である工期短縮、廃材の抑制が、人材不足の解消と建設コストの削減へ直結します。工期の短縮は雨濡れリスクの軽減となり、クレーム処理等の費用と時間の軽減へ繋がっていき、トータルコストの削減を実現します。
小屋組をトラスシステムで構成した場合、屋根梁を省略することができ、各トラスに屋根荷重を分散し、安定性の高い建物となります。高い位置の重量物がなくなりますので耐震性にも有利に働きます。荷重を分散するので、積雪荷重が多くなる多雪地においてその効果をより一層発揮します。